日本庭園でのＶＲ検証

■福岡市に日本庭園の「松風園」が開園しました

３年ほど前に制作したＣＧ「日本庭園」が実際に完成しました。庭園のコンセプトは「市中の山居」と「借景」です。背景の里山を取り込みながら、周辺の住宅地への視線を遮り、山深い山居のたたずまいを感じさせる庭を目指しています。本庭は借景の山と庭を一体化させるために、大刈り込みを主体としたシンプルな構成で開放的な空間です。そのほか「露地」「茶花の庭」で構成されています。これらは本庭とは対照的に高木に囲まれ、山野草を主体とした落ち着きのある空間となっています。

■ＶＲは借景のシミュレーションやプレゼンに役立ちました

本庭の設計上のポイントは周りの住宅地を消しながら、山への視線を強調するという植栽計画です。現地は樹木等が茂り、借景とする山が見えないため、ＣＧを使ってシミュレーションを行うことにしました。また、細部のディテールを大事にする日本庭園はＣＧでの表現は困難と思っていましたが、細部まで作り込むことによって空間をリアルに表現できました。そのため、プレゼンにも役立ち、基本案は提案通りとなりました。以下にその最終ＶＲと実際とを比較してみます。左がすべてＶＲからのカットです。