パース、模型、VRの比較

■パース、模型、VR、あなたは何派
 公園づくりのワークショップの時、VRでプレゼンをやっていて気になる意見がありました。「我々年寄りはCGを見慣れていないので模型の方がわかりやすい」というものです。また、他のプレゼンの時に「パースの様に少し誇張して、いいものが出来るという印象を強調してほしい」とも言われました。そこで少し模型、パース、VRの特徴を整理してみました。

■VRは欠点をどう補うか
 VRが一番優れているのは「空間を体験」できることです。これは他では出来ない。建築だけを見せるのであれば「模型」「パース」がすぐれているかもしれない。しかし、周辺の環境との関連や、空間をデザインするランドスケープにはやはりVRが優れています。模型では「室内から屋外の空間を見る」ことは出来ない。空を見上げることもできない。また、VRは周辺の風景を広範囲に表現できる。いわゆる、「借景」が表現できるのも大きな特徴です。しかし、VRにもいろいろと欠点がある。模型に劣る立体感に対しては「3面スクリーン」「3Dスクリーン」等で、画面そのものに臨場感をつける様なハードで対応するしかない。既に「SOLA」は3面スクリーンに対応可能です。また、立体感を感じられるような陰影をつけるモデリングのテクニックで補うしかない。パースに対しては表現力のアップと、より早く制作してコストダウンをはかるように努力しなければならない。結局はモデリングテクニックによるところが大きい。

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